2024.08.23 2024.08.23
本記事では筆者が新卒1年目(2024年)の時にLINE Green Badgeを受験した体験をベースに書いています。受験理由はLINE広告の知識とスキル向上でした。その体験から得られた勉強のコツや試験の難易度などで感じたことについてまとめました。これから広告運用やWebマーケティングを始めるかたの一助となれば幸いです。
目次
LINE Green Badgeとは
(画像引用:LINEヤフー for Business)
LINE Green BadgeはLINEヤフー社が公式に運営しているLINEの認定資格です。LINE公式アカウントやLINE広告などのLINEの法人向けサービスに関する知識や運用スキルの認定を受けられます。認定試験に合格することでその証明が得られ、オンライン上で学習から受験までを行えます。合格者数は4,700名以上とのことです(LINEヤフー社調べ、2023年9月末時点)。
LINE Green Badgeの種類
LINE Green Badgeは「LINE公式アカウント」と「LINE広告」の2コースが用意されていて、各レベルに合わせた「Basic(ベーシック)」と「Advanced(アドバンス)」の2段階があります。「Basic」は初期設定から操作の基本的な運用についての基礎知識、「Advanced」は運用改善提案などの実践的な知識を証明する資格です。以下は各認定資格の概要です。
バッジ | 認定資格名 | レベル | レッスン数 | 学習時間 | 試験時間 |
LINE公式アカウント Basic | 初級 | 9レッスン | 180分 | 30分 | |
LINE公式アカウント Advanced | 上級 | 8レッスン | 160分 | 30分 | |
LINE広告 Basic | 初級 | 6レッスン | 120分 | 30分 | |
LINE広告 Advanced | 上級 | 5レッスン | 100分 | 30分 |
(画像引用:LINEヤフー for Business)
レッスンの受講は任意となっていますので、知識や運用スキルに自信がある方は試験のみを受けることも可能です。
LINE Green Badgeの試験特徴
試験の設問数は40問で4択問題の形式で出題されます。私は以前にGoogle 広告認定資格やYahoo!広告認定資格を受験したことがありますが、それらの問題と似たような印象を持ちました。若干、LINE Green Badgeのほうが実践的な問題が多いように感じました。Basicは機能的な質問が多く、Advancedは実際の運用に関する質問が多いという具合です。ちなみに資格には有効期限があり、試験合格日より1年間となっていますので、継続的な学習や受験が必要になります。
LINE Green Badgeの受験方法
まず初めに「LINEキャンパス」に登録します。LINEキャンパスはLINE公式アカウントやLINE広告について無料で学習から受験までを行えるオンライン学習プラットフォームです。Google 広告の「スキルショップ」、Yahoo!広告の「Yahoo! キャンパス」、Meta広告の「Meta Blueprint」のようなものです。登録にはLINE Business IDが必要ですが、自身のLINEアカウントもしくはメールアドレスを使用しても作成できます。作成後にログインするだけで登録完了です。ログイン後、トップページ上部の「資格を取る」をクリックすると、認定資格の各コースが表示されるので、そこから自分が受験したいコースを選択して受験をします。広告代理店の在籍などの条件はなく、個人の方でも受験は可能です。
LINE Green Badgeの取得メリット
LINE Green Badgeを取得することで、メリットとして感じた点は以下の3つが挙げられます。
LINEに関する個人スキルの証明ができる
LINE Green Badgeは個人に与えられる資格であるため、個人単位での知識やスキルの証明になります。これにより、クライアントに対して安心感や権威性を示すことができます。特にAdvancedは難易度の高い資格ですので、LINEマーケティングにおいて高いレベルであることの証明になるでしょう。
LINE公式アカウント・LINE広告の高度な理解を得られる
Advancedの試験ではBasicの取得が必須条件であり、LINE公式アカウントやLINE広告の基本的な仕様を理解した上で、最適な運用や改善提案の知識が問われます。そのため基礎から応用までを学ぶことができ、LINE公式アカウント・LINE広告についての理解度を高められます。他広告媒体(Google、Yahoo!、Metaなど)のカリキュラムと異なり、具体的な施策基準にも言及した点が多かったです。たとえば、LINE広告では学習完了に必要なコンバージョン数は広告グループ単位で約40コンバージョンであったりとか、クリエイティブの効果検証の判断基準はクリエイティブ単位で最低クリック40など、実務で役に立つ情報が多かったです。
LINEの認定講師「LINE Frontliner」になれるかも
LINE Frontlinerとは、LINEの高い知識レベルと豊富な経験を備えたLINE認定講師です。認定講師としてセミナーやイベントに登壇できたり、LINEが運営するポータルサイトやSNSに取材内容が掲載されたりします。認定講師になるには、認定資格全4種の取得が必須のうえ、審査を通過する必要があるため非常に希少価値の高い講師資格だといえます。資格をすべて取得したからといって、なれるわけではないです。
LINE Green Badgeを実際に受験してみて感じたこと
私は広告代理店に勤務しているため、広告関連の知識やスキルを身につけたかったので、「LINE広告 Basic」と「LINE広告 Advanced」を受験しました。
おすすめの勉強方法
LINE Green Badgeの試験の各コースにはレッスンが用意されています。スライド形式で知識をインプットできるので、教科書のように使用できます。また、LINEキャンパスには試験対策用のコース以外にも学習用コンテンツが豊富に用意されています。初心者の方はそちらから勉強を始めてみてもいいかもしれません。あと、レッスンを通して不明な点が出たときには「LINE for Business」で調べてみることをおすすめします。LINE for BusinessはGoogle 広告やYahoo!広告のヘルプサイトのようなものです。その他にも公式YouTubeアカウントもあるので動画でも学習できます。すべての学習コンテンツで共通して感じた点はわかりやすさです。Google、Yahoo!、Meta社と比較すると、その違いは圧倒的でした。回りくどい日本語ではなく端的な表現ですし、図解も多くあるので勉強ストレスも感じにくかったです。
https://www.lycbiz.com/jp/manual/line-ads/
(LINE広告 マニュアル)
https://www.youtube.com/@lineforbusinessjp9723/videos
(LINE for Business の公式YouTubeチャンネル)
認定資格の難易度
合格率について公式な発表はされていませんが、過去のWeb担当者Forumの記事によると、LINE公式アカウントがBasic約60%、Advanced約20%、LINE広告がBasic約55%、Advanced約20%となっているようです(出典:認定資格「LINE Green Badge」とは?取得メリットは? 難易度は? 受験者に本音を聞いてみた|Web担当者Forum)。次に各資格の難易度について私の感想をお伝えします。
LINE広告 Basicの難易度
初級レベルというだけあり、かんたんでした。LINE広告の運用経験者であれば事前予習をしなくても、十分に合格できると思います。
LINE広告 Advancedの難易度
上級レベルということですが、かなりの上級レベルだと感じました。施策判断について問われる問題があり、学習コースで提示されていた内容でないと不正解になります。そのため事前に予習を十分にしていないと合格は難しいと思います。合格率が約20%も納得です。私は2回不合格になりました。ちなみに不合格の場合は再試験にオンライン申請が必要で、約1週間近くの時間がかかります。
さいごに
LINE Green Badgeについての説明や受験体験をまとめてみました。LINE Green Badgeは無料で資格取得ができて、LINE のスキルの証明にもなりますので、取得していて損はないと思います。また、資格取得の過程で基礎知識だけでなく実践的な部分も身に着けられるので、これからLINEマーケティングのスキルアップを目指す人にとってもおすすめの資格です。LINE広告の運用者であればAdvancedまでは取得したいですね。
ウェブ広告エキスパート会員 (K.Y)
2024年から新卒として広告代理店に勤務。広告運用者として修業中。好きな仕事内容はクリエイティブ制作。学生時代はデザイン系の大学に通っていたので、バナー制作や構成案作りが得意。