2024.08.16 2024.08.16
本記事では筆者が新卒1年目(2024年)のときにMeta認定資格を受験した体験をベースに書いています。受験時の注意点、勉強のコツ、試験の難易度などで感じたことについてまとめました。これから広告運用やWebマーケティングを始めるかたの一助となれば幸いです。
目次
Meta認定資格とは
Meta認定資格はMeta社が公式に運営しているMeta広告を中心とした認定資格です。Meta広告の基礎から応用までの知識が身につくので、広告運用の初心者の方から経験者の方までおすすめできます。Meta認定資格の種類は目的や対象者別に6つのプログラムで構成されています。私が受験したのは初心者向けの「Meta認定デジタルマーケティングアソシエイト」です。
(画像引用:Meta Blue print)
1.Meta認定デジタルマーケティングアソシエイト
初心者レベル。試験時間は90分。 Meta広告の基礎(広告作成、管理、レポートなど)について学びます。 |
2.Meta認定マーケティングサイエンスエキスパート
上級者レベル。試験時間は105分。 効果測定戦略に関する実務経験が3年以上ある方に最適。統計学、解析ツール(R、Python、SQL、Excelなど)などの知識や経験保有者が対象。ビジネスゴールを定義して、各種指標を活用して、データに基づいたマーケティング提案を学びます。 |
3.Meta認定クリエイティブ戦略エキスパート
中級者レベル。試験時間は105分。 Meta広告のクリエイティブ戦略経験者が対象。クリエイティブの効果検証、データ分析について学習します。 |
4.Meta認定メディアプランニングエキスパート
中級者レベル。試験時間は105分。 Meta広告の運用担当者が対象。ビジネスゴールの適切な設計や評価、コンプライアンスの確保、ビジネス成果を発揮するためのキャンペーン企画などを学びます。 |
5.Meta認定メディアバイイングエキスパート
中級者レベル。試験時間は105分。 Meta広告の営業担当者が対象。広告キャンペーンの最適化、レポート作成、各種ツールの効果的な利用について学びます。 |
6.Meta認定コミュニティマネージャ
初心者レベル。試験時間は105分。 ソーシャルメディアの担当者が対象。オンラインコミュニティの構築、規模拡大、管理などについての知識や技術を学びます。 |
(画像引用:Meta Blue print)
Meta Blueprintとは
(画像引用:Meta Blue print)
Meta BlueprintはMeta社が提供しているサービス(Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp)を無料で学習できるオンラインのプラットフォームです。各認定資格に合わせたオンライン学習コースやトレーニングプログラムが用意されていて、Meta認定資格も受験できます。自分の目的やレベルに合わせて学習を進められるので、大変取り組みやすいです。学習カリキュラムが用意されていて認定試験を受験できるという点では、Google 広告の「スキルショップ」、Yahoo!広告の「Yahoo!広告キャンパス」と似ていますね。異なる点は広告以外のトピックについても多く取り扱っている点でしょうか。ハッシュタグの使い方なども学習できるので、幅広い知識が身につきます。
受験登録の手続き
Meta認定資格はGoogle 広告やYahoo!広告の試験と異なる点が多いです。まず受験料の事前支払いが必要です。受験料は資格種類ごとに異なり、アソシエイトは最大99ドル、エキスパートは最大150ドルです。その他、受験環境も選択します。オンラインでの受験も可能で、オフラインであればMeta社が指定するテストセンター(東京・大阪)に行って受験します。受験方法を選択するには受験登録が必要です。
- 認定ウェブサイトを開きます
- 受験する試験を選択します
- [試験に登録する]を選択します
- 受験方法を選択します
- 連絡方法の設定を更新します
- オンライン受験の場合、事前チェックを行いシステムの互換性を確認します
- 規約を確認して同意します
- 受験言語を選択して、画面上の選択が正しいか確認します
- 期間を選択してタイムゾーンを更新し、予約の詳細を確認します
- ポリシーを確認して同意し、支払いを完了して注文を送信します
- 確認画面に表示される注文番号を控えてください。確認メールも送信されます
(引用:Meta認定試験の受験登録|Meta Blueprint)
受験の注意点
オンライン受験、会場受験を問わずに、試験当日は公的機関で発行された顔写真付きの本人確認書類が必要です。対象の本人確認書類は以下のとおりです。
- パスポート
- 運転免許証
- 自衛隊/軍隊の身分証明書(配偶者、扶養家族を含む)
- マイナンバーカード
- 在留カード、特別永住者証明書、ビザ、その他の登録カード
受験するさいは試験当日に提出する上記のいずれかの本人確認書類と、Blueprintプロフィールの氏名が一致している必要があります。情報が一致していなかったり、期限が切れていたりすると、受験できないだけでなく受験料も返金されません。受験するさいは必ず確認して忘れないように注意しましょう。
オンライン試験の場合
オンライン試験では受付担当者からウェブカメラで部屋全体を映すように指示されます。さらに机や壁、棚などの作業スペースからものを取り除き、眼鏡や時計などの身の回りのものも外すように追加指示される可能性があるので注意が必要です。このようにオンライン試験では試験環境のチェックにもある程度時間がかかることが想定されるので、試験開始時間の30分前にはログインしていることがおすすめです。遅くとも15分前にはログインしましょう。また、試験の前にウェブカメラやインターネット接続が正常にできるかどうかのセキュリティブラウザのテストアプリをダウンロードして確認しておくと、当日のトラブルを回避できます。試験ではシステム要件をすべて満たしている必要があります。受験登録時にあわせてチェックしておきましょう。
ちなみにオンライン試験では日本語による試験官ではない可能性があります。私も実際に英語で指示されながら受験しました。「周りにものは置いていないですか?」などといった指示もすべて英語だったので、英語に自信がない方や、日本語で受験したい方は会場での受験もご検討ください。ただし、指示の内容や試験官の方が英語なだけであって、試験の問題自体は日本語なので安心してください。
会場試験の場合
会場試験では前述した通り指定されたテストセンターで受験します。東京もしくは大阪から選択できます。オンライン試験同様に公的機関が発行した有効な本人確認書類を提示する必要があります。会場受験は試験日が限られているので早めの予約をおすすめします。いつでも好きな時間に受験できるのではなく、日時も限定されています。試験は毎日開催されているわけではないので予約が埋まりやすく、ギリギリで予約しようとするとスケジュールに合わせて受験できなくなる恐れがあります。受験日の目処が立ったらすぐに予約しましょう。
不合格になったら
再受験は何度でもできますが、すぐには再受験はできません。試験日から5日間は受験できないです。その他、同額の受験料が再度必要になります。
認定資格の有効期間
認定資格には有効期間が存在します。有効期間が切れてしまった場合、再取得しなければなりません。認定バッジの有効期間は資格によって異なります。更新するためには同額の料金が必要です。
- Meta認定デジタルマーケティングアソシエイト(発行日から24ヶ月間)
- Meta認定コミュニティマネージャ(発行日から24ヶ月間)
- Meta認定マーケティングサイエンスエキスパート(発行日から12ヶ月間)
- Meta認定クリエイティブ戦略エキスパート(発行日から12ヶ月間)
- Meta認定メディアプランニングエキスパート(発行日から12ヶ月間)
- Meta認定メディアバイイングエキスパート(発行日から12ヶ月間)
Meta認定資格を受けるメリット
無料で学習や受験ができるMeta認定資格ですが、メリットとして感じた点は以下の2つが挙げられます。
Meta広告の実践的な運用スキルが身につく
Meta広告の主な配信先はFacebookとInstagramです。ちなみに2021年に社名をFacebookからMeta Platforms(商号:Meta)に変更した背景から、Meta広告はFacebook広告とも言われています。実名登録制であり法人向けサービス(BtoB)に強いFacebook、若年層を中心に幅広いユーザー層が利用するビジュアルリッチなメディアInstagram。特色が異なるメディアに配信できる点から、幅広いビジネスモデルにも対応しているので、Meta広告は実務でも利用する頻度は多いです。そのMeta広告の基礎知識を資格取得を通じて体系的に学べたのは良かったです。前述したようにBlueprintには6つのコースが用意されており、認定資格のコースに合わせた無料オンライン学習コースも豊富に用意されているため、専門領域に絞って知識を深められます。
運用スキルと知識を証明する認定バッジがもらえる
試験に合格すると、Meta Blueprint認定バッジを受け取れます。認定バッジを受け取ることで、広告運用のスキルと一定の知識を有する証明になります。また、Meta広告の資格は有料受験ということもあり、Google広告認定資格より取得者が少ないように見受けられます。その希少性もあり、お客様からの信用にもつながりやすそうです。認定バッジはダウンロードが可能なので、履歴書やソーシャルメディア、メールの署名欄でも共有することが可能です。
Meta認定資格を実際に受験してみて感じたこと
そもそも受験した背景は、Meta広告の運用案件に深く関わることになり、Meta広告の知見を深めるためでした。その他、資格を取得することで一定の知識を身につけられるだけでなく、新卒1年目という経験不足の不安要素をお客様にも与えないためにも役立つのではと思ったからです。
おすすめの勉強方法
Meta Blueprintでは無料のラーニングツールがあります。各コースに応じたコンテンツが豊富に用意されているので、まずはラーニングツールを活用しながら知識を深めていくことをおすすめします。ただし、初心者向けのMeta認定マーケティングアソシエイトでも「基礎中の基礎!超簡単!」という感じではなく、随所に回答に迷いが生まれる箇所がありました。そのため、実際にわからないことはMeta広告の管理画面を操作しながら流れをつかんだり、概要だけでなく根本的に理解することを意識して勉強しました。実際の試験でもオンライン学習サービスで学んだ内容が出てくることが多かったです。しかし、全て解いたことがある内容の問題というわけでもなく、概要を理解しているだけでは難しいと感じました。やはり管理画面で実際に手を動かしながら理解をするなど、オンライン学習以外の+αでの勉強をおすすめします。その他、各コースには模擬試験が用意されています。模擬試験では実際の試験の出題形式に沿った問題を解くことができるので、理解が深まってきたらチャレンジしてみましょう。
認定資格の難易度
私が受験したMeta認定デジタルマーケティングアソシエイトの出題問題数は60問で、合格基準は700点以上(1,000点満点)でした。出題内容のレベルはGoogle 広告認定資格やYahoo!広告認定資格と比較すると、難しく感じました。この辺りは運用経験により変わるかもしれません。
さいごに
認定資格を取得後、Meta広告の実務運用において勉強した内容や試験に出てきた内容を活かせる場面が多く、資格取得の勉強を通して確実にスキルアップできていると感じました。今回受験したコース以外にも様々なコースが用意されているので引き続き勉強をしていこうと思います。試験を受けないコースでも学習は可能なので、運用に関する知識を身につけたい方にもおすすめです。
ウェブ広告エキスパート会員 (K.Y)
2024年から新卒として広告代理店に勤務。広告運用者として修業中。好きな仕事内容はクリエイティブ制作。学生時代はデザイン系の大学に通っていたので、バナー制作や構成案作りが得意。