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【体験談】Google 広告認定資格を取得するメリットや難易度は?

2024.08.02 2024.08.02

【体験談】Google 広告認定資格を取得するメリットや難易度は?

本記事では筆者が新卒1年目(2024年)のときにGoogle 広告認定資格を受けたときの体験談をベースに書いています。実際にかかる学習時間、勉強のコツ、試験の難易度などで感じたことについてまとめました。これから広告運用やWebマーケティングを始めるかたの一助となれば幸いです。

Google 広告認定資格とは

Google広告認定資格
(画像引用:Google 広告スキルショップ)

Google 広告認定資格とは、Google社が公式に運営しているGoogle 広告に関する知識や理解度を確かめる認定資格です。Googleスキルショップページにて無料で試験を受けられます。学習コンテンツもあるため予習をしたうえで受験も可能です。問題の解答形式は基本的に4つの選択肢から正しい答えを1つ選びます。ただし、複数解答を選ぶ問題や、選択肢を正しい順番に並べ替える問題も出題されます。試験はオンライン上で24時間どのタイミングでも受験できますが、不合格の場合は24時間経過しなければ再受験できません。認定資格は以下の11種類があります(2024年時点)。

資格種類 問題数 試験時間 合格ライン
1.Google 広告の検索広告認定資格 50問 75分 80%
2.Google 広告「検索広告」プロフェッショナル認定資格 50問 75分 80%
3.Google 広告「ディスプレイ広告」認定資格 50問 75分 80%
4.Google 広告「ディスプレイ広告」プロフェッショナル認定資格 50問 75分 80%
5.Google 広告の動画広告認定資格 50問 75分 80%
6.Google 広告「アプリ広告」認定資格 49問 75分 70%
7.AI を活用したショッピング広告認定資格 50問 75分 80%
8.AI を活用したパフォーマンス広告の認定資格 50問 75分 80%
9.Google 広告クリエイティブ認定資格 50問 75分 80%
10.オフライン販売促進の認定資格 50問 75分 80%
11.Google 広告の測定認定資格 50問 75分 80%

1.Google 広告の検索広告認定資格

Google 広告の検索キャンペーンについての専門的知識があることを示します。具体的には、検索キャンペーンの基礎的な知識から、スマート自動入札やオーディエンスソリューションといった、自動化システムを活用したキャンペーンの設定方法などを理解していることを証明できます。出題範囲はマッチタイプや入札方法、オーディエンスソリューションの特長といった内容です。必要な勉強時間は合計3.7時間とされています。

2.Google 広告「検索広告」プロフェッショナル認定資格

Google 広告の検索キャンペーンについての管理力・運用力の能力があることを示します。具体的には、検索広告の応用的な知識から、目標に合わせた戦略設計、各種施策のベストプラクティクス、マーケティング目標別の自動入札戦略などを理解していることを証明できます。出題範囲は、オークションの仕組み、入札戦略の設計、レスポンシブ広告の活用といった内容です。必要な勉強時間は合計1.2時間とされています。

3.Google 広告「ディスプレイ広告」認定資格

Google 広告のディスプレイ広告についての専門的知識があることを示します。具体的には、ディスプレイ広告の基礎的な知識から、効果的なキャンペーンの作成や管理の設定方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、キャンペーンタイプの区別やユーザーへのリーチ方法、自動入札といった内容です。必要な勉強時間は合計2.6時間とされています。

4.Google 広告「ディスプレイ広告」プロフェッショナル認定資格

Google 広告のディスプレイ広告についての管理力・運用力の能力があることを示します。具体的には、ディスプレイ広告の応用的な知識から、目標に合わせた戦略設計、成果を上げるクリエイティブ訴求などを理解していることを証明できます。出題範囲は、デマンドジェネレーションキャンペーンの設計、パフォーマンス測定、オーディエンス戦略といった内容です。必要な勉強時間は合計1.2時間とされています。

5.Google 広告の動画広告認定資格

YouTubeやGoogle 広告の動画広告についての専門的知識があることを示します。具体的には、YouTubeや動画広告を活用して認知度の向上や、次の行動へ促す方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、YouTubeによるブランド保護や動画広告を活用したユーザーへのアプローチ方法、リーチプランナーの使い方といった内容です。必要な勉強時間は合計4時間とされています。

6.Google 広告「アプリ広告」認定資格

Google 広告のアプリキャンペーンについての専門的知識があることを示します。具体的には、特定のマーケティング目標に合わせ、ビジネスを促進するためのアプリキャンペーンの作成方法やアプリの品質管理などを理解していることを証明できます。出題範囲は、アプリキャンペーンについての基礎知識や設定方法、アプリ用のクリエイティブの作成方法といった内容です。必要な勉強時間は合計2時間とされています。

7.AI を活用したショッピング広告認定資格

Google 広告のショッピング広告についての専門的知識があることを示せます。具体的には、ショッピング広告の基礎的な知識から、ユーザーへのリーチ方法、コンバージョンを最大化するための設定方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、ショッピング広告の仕組みや要件、P-MAXキャンペーンの活用といった内容です。必要な勉強時間は合計3.1時間とされています。

8.AI を活用したパフォーマンス広告の認定資格

GoogleのクロスチャネルAIソリューションや、活用方法の専門的知識があることを示します。具体的には、ビジネス目標を達成するためのAI自動化戦略の策定方法や、AIを活用したキャンペーンやツールの利用方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、自動入札戦略やP-MAX、最適化スコアについてなどの内容です。必要な勉強時間は合計4時間とされています。

9.Google 広告クリエイティブ認定資格

Google 広告の動画やディスプレイ、アプリ、検索キャンペーンで活用するクリエイティブについての専門的知識があることを示します。具体的には、Google 広告のガイダンスに基づいた効果的なクリエイティブの作成方法や、ツールやリソースの活用方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、動画キャンペーン、ディスプレイキャンペーン、アプリキャンペーン、検索キャンペーンそれぞれにおける効果的なクリエイティブの作成方法といった内容です。必要な勉強時間は合計3.9時間とされています。

10.オフライン販売促進の認定資格

オフライン販売を促進するための、マーケティング目標についての専門的知識があることを示します。具体的には、オフライン販売の戦略の作成方法や実施方法などを理解していることを証明できます。出題範囲は、オフライン販売の促進方法やオムニチャネル入札戦略、オフライン販売で活用するツールについての内容です。必要な勉強時間は合計2.6時間とされています。

11.Google 広告の測定認定資格

Google 広告の測定ソリューションについての専門的知識があることを示します。具体的には、Google 広告での重要な指標や、インサイトの活用などを理解していることを証明できます。出題範囲は、ビジネス目標からマーケティング目標への転換方法や、数値の割り当て方、データの分析方法といったものになります。必要な勉強時間は合計3.2時間とされています。

 Google 広告認定資格を取得するメリット


無料で学習や受験ができるGoogle 広告認定資格ですが、メリットとして感じた点は以下
の2つが挙げられます。

Google 広告の基礎知識を学ぶことができる

認定資格取得のためにGoogle 広告について無料で学習できるというメリットがあります。基礎から学習できるため、Web広告・Webマーケティング初心者の学習教材としておすすめです。また、資格試験の内容は最新情報に則して出題されるため、現役の広告運用者が知識をアップデートするという点でも有用だと感じました。公式ヘルプでは難しいと感じた説明も、学習用としてわかりやすくまとまっていた点は助かりました。各レッスンごとに所要時間も明示されているため、計画的に進められた点も良かったです。

Google 広告の専門知識があることを示せる

認定資格を取得することで、客観的にGoogle 広告の専門知識があることを示せるので、信頼にもつながるのではと感じました。一方で先輩社員から「資格を持っていたとしても実績がないと意味ないよ」と厳しめの意見をもらいました。確かに同感できる意見ではあるので、資格だけでは信頼を十分には得られないと肝に銘じました。ちなみに資格の有効期限は1年間となっているので、正式にアピールするためには定期的な更新が必要です。

Google 広告認定資格を実際に受験してみて感じたこと


実際に受験してみて私が感じたことを紹介します。あくまでも
主観的な感想になるので、資格取得の参考程度にしてください。

Google 広告認定資格の難易度

各種認定資格は基本的な知識の部分であり、スキルショップの学習を行えば十分合格できる難易度に感じました。しかし合格点が70%~80%以上であるため、油断して不合格になったという同期メンバーもいました。実際に広告運用経験をお持ちのかたには比較的容易に感じるかもしれません。私は広告運用が未経験の状態で「検索広告」「ディスプレイ広告」の認定資格を取得しました。この認定資格にはGoogle 広告の基礎的な知識が詰まっているため、受験したことでスムーズに広告運用業務に移行できました。それぞれの「認定資格」は広告運用の経験があれば、学習時間をあまり必要とせずに合格できると思います。

認定資格取得で苦労したこと

学習を始めてから意外に感じた点や苦労した点を紹介します。

問題文の日本語訳がわかりにくい

Google 広告認定資格を取得するうえで、問題文の日本語訳になかなか慣れませんでした。日本語訳が怪しく推測で回答する場面もあり、問題文に慣れるまではかなり苦戦しました。

広告運用が未経験の壁

前述のとおり、私は広告運用の実務経験を積む前に「検索広告」と「ディスプレイ広告」の認定資格を受験しました。学習コンテンツで一通り勉強したものの、実体験が伴わない知識だけで回答するにはなかなか骨が折れたことを覚えています。しかし、何度か認定資格を受ける中で基礎知識をおさえることができたため、かなり自分の成長に繋がったと感じます。

試験問題の解答・解説がない

認定資格の問題には解答・解説がなく、どの問題を間違えたか把握できないようになっております。そのため、回答が怪しいと感じた内容はヘルプページを参照し時間をかけて復習しました。

未経験者・初心者におすすめのGoogle広告認定資格の種類は?

広告運用の未経験者・初心者におすすめのGoogle広告認定資格の種類は「検索広告」と「ディスプレイ広告」です。実際に私もこの2つの資格を運用未経験のタイミングで取得し、まずは基礎的な用語や広告配信の仕組みを学びました。検索広告とディスプレイ広告はウェブ広告の基礎であり、他広告メディアと共通点が多いため、学んだことをYahoo!広告やMicrosoft 広告に応用できる点でおすすめです。

Google 広告認定資格を受けるうえでのポイント


認定資格取得の学習において、学習時間の目安や学習のコツを実体験をもとに紹介します。

学習時間の目安

Google 広告認定資格のページには、おおよその学習目安時間が記載されています。しかし、広告運用未経験でこれから勉強を始めるかたは、目安時間を1.5〜2倍くらい多めに見込むことをお勧めします。専門用語が多々登場するため、各用語の意味をゆっくりかみ砕いていくのが近道です。

学習のコツ

学習コンテンツをしっかりと読み込んでから試験を受けるのも良いですが、まずはじめに試験を受けて、どのような問題文で出題されるかの傾向を掴むことがおすすめです。学習コンテンツの「知識の確認」で出題される内容と、試験問題として出題される内容は大きく異なる点と、一度試験を受けた際に不合格だった場合は、再度受験するまで時間を置く必要がある点から、まずは傾向を掴んでから学習コンテンツに移行するとスムーズです。

さいごに

新卒1年目である私の体験談をお伝えさせていただきましたが、広告運用未経験・初心者のかたの参考になれば幸いです。アップデートが激しい業界ですので、最初だけ学習するのではなく、毎年試験を受験し、資格の更新を続けることでスキルアップにつながると思います。

ウェブ広告エキスパート会員 (K.Y)

ウェブ広告エキスパート会員 (K.Y)

2024年から新卒として広告代理店に勤務。広告運用者として修業中。好きな仕事内容はクリエイティブ制作。学生時代はデザイン系の大学に通っていたので、バナー制作や構成案作りが得意。